FXの勝ち方をチャートで解説

FXの勝ち方

はじめに

FXや仮想通貨、株などをする方はトレードに勝利して資産を増やすことを考えて取り組みます。しかし、現実はなかなか厳しく、勝ち続けることは容易ではありません。一方で、常に負け続けるばかりの人も実は少ないはずです。

私が最初にFXに取り組んだ年のことは忘れもしません。1年間でトータル100万円ほどの負けになったのですが、計算してみると勝ちは1700万円、負けが1800万円だったのです。

負け続けたわけでなく、その差が100万円だったのです。変な話ですが、逆のトレードをしていれば、100万円プラスに終わったとも考えられます。

実際には、そんなトレードができるわけではありませんので、冗談のような思いつきですが、まんざらそうとも言えません。

端的に言えば、勝ったトレード、収益が得たトレードを認識してそれを続けることが勝つ回数を増やすには一番大事なのです。

本原稿では、筆者が経験上、トレードで勝ったパターンをチャートで解説します。解説するトレードはデイトレードを中心とします。

パーフェクトオーダーによるトレード

パーフェクトオーダーとは移動平均線が短期、中期、長期共に同じ方向に向いているトレンド発生時のことを意味します。2021年のドル円は日足レベルでパーフェクトオーダーの状態で始まり、その状態を続けながら2022年に入りました。

緩やかなパーフェクトオーダーだったので、2022年中には125円を達成するのではないか?との予測された記事もあったほど。

しかし、ドルの金利が上昇するとの観測からドル買い、円売りの様相が急激に進み、125円どころか、6月には135円を突破しました。

日足パーフェクトオーダー

上のチャートは日足のパーフェクトオーダーとなっています。パーフェクトオーダー時のトレードは、ローソク足が短期足を抜いた時をトリガーとします。必ず勝てるという保証はできませんが、上の画像のように小さな足が連続して移動平均線を下回らない時はそのまま伸びることが往々にしてあります。

デイトレードなら10ピプスから20ピプスを狙う

パーフェクトオーダーのトレードに徹底するなら移動平均線が同じ向きでないときは、トレードをしないようにします。特に、レンジをブレイクした直後は大きく変動します。

レンジブレイクの飛び乗りはうまくいく場合もありますが、安定して勝つには避けるべき場所だと覚えておいた方がいいでしょう。

デイトレードなら5分足、15分足の動きをトリガーにします。

デイトレードの狙う幅とは

上の15分足チャートならトレンドラインが揃っていない、青破線内ではトレードを見送ります。エントリーするのは赤破線内です。

エントリーポインドは、パーフェクトオーダーで高値を更新した足の始め値に近づいて反転した足や短期のEMAを下抜けてからすぐにEMAを超えるレートです。狙うピップスは10〜20ピップとします。

もっと狙いたい気持ちはわからなくはありません。しかしレートは一本調子ではなく、かならず上下に移動します。デイトレードなら確実にとってやめるくらいの考えでないと冷静でなくなる可能性があります。

パーフェクトオーダーでも角度がゆるやかな時は様子見もあり

デイトレードやスキャルピングの場合、5分足、15分足であれば、パーフェクトオーダーであってもEMAの角度がほどんど感じられないようなチャートがよく見られます。そうした場合は、すくなくとも短期足の角度がついてからトレードします。

見ているうちにどんどん思惑方向に進むこともあるでしょう。しかし、そこはぐっとこらえて、押し目やもどり目を待ちます。いわゆる急落や急上昇の前にはよく反対方向への動くリフトアップ現象が起こります。ショートであれば、最後の戻りを試すような動きです。

この動きが起こる理由はわかりませんが、ショートの場合は損切りによる買い戻しかもしれませんし、短期を狙った逆張りかもしれません。いずれにしてもその動きは限定的です。

トレンド方向と違った動きがあれば、短期逆張りか、ショートの買い戻しだと意識すれば、慌てて飛び乗ることもないのではないでしょうか。

その動きがとまれば、あとは一気に順行します。おそらくこれがナイアガラのひとつの正体でしょう。勢いが増せば、ストップロスを瞬間で買い戻して、急落に拍車がかかります。

パーフェクトオーダー

上のチャートはパーフェクトオーダーなので、赤線の200EMAを損切りラインにしておけば、ラインに近づいた地点でエントリーを考えていいかもしれません。

しかし、24EMAの動きがギクシャクしています。ここはじっと待って角度が定まってからエントリーを考えます。

トレードでは必ず2段階でエントリーを考えるようにします。①「パーフェクトオーダーで短期の角度があきらかになった」これがセットアップの段階です。上のチャートでは赤の四角破線の状態です。②リフトアップが起こり、短期に近づいた(またはからんだ)」これをトリガーとしてエントリーします。上のチャートでは赤丸のところです。

デイトレードなら10ピプス程度の獲得でもいいでしょうし、ロウソク足が短期足に絡むまでとしてもいいでしょう。いずれにしても自分でルールを決めて、ぶれないようにします。

200EMAのレジスタンス&サポート

15分足レベルのトレードでは200EMAがなんどもレジスタンスになったり、サポートになったりする局面があります。実のところ、筆者は200EMAをエントリーの基準として見ていることがとても多いのです。もちろん、それはトレンドが出ている時です。200EMAに近づき、離れるを繰り返しトレンドを形成することがあるからです。

200emaでの反発

上のチャートなどは、まさに200EMAを中心に上昇から下落に至っています。週の初めから水曜まで上昇基調になり、木曜日で調整し、金曜日でその流れを続ける。これがうまくいけば、月曜から金曜まできれいに勝ち続けることができます。

もっともそのようなうまい機会はなかなかありません。しかし、200EMAの規則的な動き(相場によっては75EMAのときもある)がうまくハマれば、10ピップス以上狙うことも難しくはありません。

4時間足確定後のセットアップ

時間足の確定は多くのトレーダーが注視します。足の確定を待ってエントリーやイグジットを決めるためです。私も時間足の確定は見ています。特にチェックするのが4時間足です。

4時間足はタームゾーンにずれが生じるため1時間足の方が確実だとする考え方があります。海外のチャートと日本のチャートでは4時間足が形成されるタイミングが異なるという考えです。

もっともなことですが、基本的には自分がみているチャートを基準にすればいい話ではあります。

私が4時間足の確定のタイミングを計るのは、比較的トレンド中であっても逆行するタイミングになる場合があるからです。

4時間足でエントリー

上のチャートはのAの部分を見てください。4時間足が確定する前後で大きく上昇し、下落しています。Bの位置では4時間足が変わる前後で上下に大きく振れています。4時間足が確定することによって、クライマックスになったり、大きな変化が起きることが往々にしてあるのです。

トレンドラインとチャネルラインで値幅トレード

チャネルラインとは一般的にはトレンドラインの反対に引かれるラインのことです。

チャネルライン

トレンドラインは4つ目のレートが確定してから

上のチャートでは赤線がトレンドライン、黄色線がチャネルラインです。これは15分足で前日の下げ幅を戻す調整中の動きですので、現実的にはトレンドラインとは言い難いものです。しかし、デイトレードのアジア時間では、こうした中盤的な動きがあるのでトレンドラインと位置付けて説明します。

さて、トレンドラインはいろいろな引き方があります。筆者が引くのはダウ理論に基づくトレンドラインです。上昇の場合は、安値切り上げ、高値切り上げが確定した時に引くラインのことです。上のチャートではA〜Dの値が決まったことでライン確定とします。ただ、トレードに際してはCで強い折り返しがあった場合は仮にラインをひくこともあります。

ただし、上位足ではこの限りではないので、その点は十分に注意します。ですので、ライントレードでエントリーするのはこの場合はEがエントリーするレートとなります。

実際にはEにタッチしたからといってエントリーしません。なぜならそのまま下に抜けてしまうことがあるからです。Eを損切りにできるような上下運動を見定めてからエントリーします。もっとも伸びている波に乗ることができます。

切り上げ線とトレンドラインは違う

チャートは上下に波打ちながら構成されるので、ラインの引き方に迷うことがあります。下のチャートのように白い線もトレンドラインといえるのでは?と考える方もいるでしょう。

切り上げ線

このラインをトレンドラインにすると赤丸の部分がエントリー候補になります。しかし、現在の流れは、下降トレンドの戻しであり、むしろ、ショートエントリーの方があっているのです。

こうしたラインはトレンドラインではなく、切り上げ線として考えます。また、移動平均線を打ち抜くようなトレンドラインは、なかなかありません。中期以上のトレンドラインは、移動平均線と並行に描かれることが多いからです。

トレンドラインを引く時に移動平均線近接しており、角度が違っている場合は、切り上げ線だと認識した方がいいでしょう。しかし、必ずしも移動平均線と近接しないかといえば、そうではありません。チャートを俯瞰して見てみましょう。

強いトレンドライン

上のチャートのように75EMAに反発する状況でトレンドが発生しているときは、トレンドラインと移動平均線が交わることがあります。上記の場合、Cでエントリーしたいところですが、Dの確定まってからEでエントリーするのが無難です。

値幅でラインを決めるトレード

トレンドラインはダウ理論確定によってラインも定まりますが、値幅で引くチャネルは3点で引きます。これがダウトレンドラインとの大きな違いです。

値幅トレードチャネル
上のチャートは値幅トレードのライン

このチャートのラインは前日の高値、そして戻り高値を結び、最安値の位置にチャネルを並行移動した分析方法です。値幅と角度で分析するライントレードともいえます。トレンドライン、チャネル、中間ラインをひとつのセットとして、積み重ねるようにコピペして使用します。

上のチャートでは、前日の戻り高値がAであり、チャネルにタッチしているポイントが、この波の値幅と考えます。

エントリーは極めて明快でトレンドライン付近をセットアップにして、3回目のタッチポイント付近をトリーガーとします。

上記ではCのポイントです。これは、その日のチャートではWトップになっているポイントです。

チャネルを下抜けしたらラインを並行移動させて、次の利確ポイントを想定します。

おわりに

トレードの手法に絶対はありません。また、手法はいろいろありますが、幾つも知っているからといって必ずしも勝ち残れるとは限りません。むしろ自分が得意とするものをひとつでも身につけてそれを磨くことをおすすめします。

本原稿ではパーフェクトオーダー、200EMAのレジサポ、トレンドラインとチャネルの方法を説明しましたが、いずれも簡単に身につくものではないかもしれません。トライアンドエラーを繰り返しつつも、まずは年間で資金の5%勝ち越しを目指しましょう。

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