FX初心者がスキャルで注意すべきこと

FXの初心者がスキャルで勝つ方法

マイナス収支を減らすことを意識する

FXのスキャルピングをして10年あまり。私の場合はFXをはじめたのが、スキャルピングをやりたいことが理由のひとつでした。それだけに最初の頃は負けまくっていました。

負けまくるといってもスキャルピングなので、当然、上手く取れることもあり、勝ち負けでいえば半々くらいの成績でした。ここでは、私が負けてきたさまざまな理由を説明します。

失敗する理由がわかれば、それを回避することで勝率が上がります。トレードのクセを一つでも直せば、それだけでマイナス収支がプラスになることもあるのです。

これをやめればスキャルで勝てる?してはいけないこと

FXは勝つ金額を決めることは難しいのですが、負ける金額は自分で決めることができます。つまりFXとは、究極にいえば、いかに負けを極小化することなのです。

私もFXを始めた当初は1万通貨をエントリーするのにドキドキしていましたが、なれてくると100万通貨でもなんとも思わなくなり、50万通貨でも少ないと思うようになりました。ロットが大きくしても勝ち続けることはできません。負けを少なくするとは、回数ではなく資金を減らさないということです。

オーバーロットは避ける

スキャルピングに慣れてくると、欲が出てオーバーロットになりがちです。負けると一度に回収しようとしてムリなロットでエントリーしたくなります。ロットについては後述しているで詳しく書きませんが、決めたロットは守りながらトレードするのが賢明です。

オーバートレードはしない

FXの相場は24時間どこかで動いています。私はそれが面白くて明け方までスキャルを何度も繰り返す生活をしたことがあります。勝つこともありましたが、それに見合うものではありませんでした。

なんのためにトレードしているのかよく考えて、トレードタイムを決めてやるのがよいでしょう。時間帯のクセも身をもってわかるようになりますし、やめ時も見極められます。

聖杯探しに時間を費やさない

インジケーターの組み合わせなどで最適化になることを追求しないようにしましょう。ひとつのインジケーターをとことん使いこなすのはいいのですが、情報収集しすぎると返って遠回りになります。

手法コレクターなどと言われますが、あれこれ探している間はトレード技術が磨かれることはありません。移動平均線ひとつ、なんならローソク足だけでも極めれば、それが勝利につながります。

複数の通貨でエントリーしない

慣れないうちは複数の通貨で同時エントリーするのは避けたほうがいいでしょう。スキャルピングは集中力が必要で素早い動作が時に必要になるからです。

また、ドル円が上がっているからユーロドルが下がるだろう・・など「だろう」トレードをしてしまうことがあります。

確かにポンド円やユーロ円など、いわゆるクロス円でトレードする時には複数の通貨を見るのはいい方法です。しかし、それと実際にエントリーすることは別なのです。

プライスアクションを把握するまでFXデモで練習する

FX のスキャルピングとは短時間の取引を繰り返すことです。トレードによっては数秒から数分、長くても5分足は15分足が確定するぐらいのトレードです。 

スキャルピングはポジションの保有時間が短いためストレスが少ないというメリットがあります。しかし、基本的にはトレードの技術を身につけなければなりませんしチャートの読み方を知っていなければなりません。 

FXを始めたばかりの人が、スキャルピングをしようと思うのならば、最初はデモトレードで始めることをお勧めします。 

数秒で終えるスキャルピングは、初心者の方でも利益を得ることは可能です。なぜなら FX の値動きは必ず上下の運動を繰り返すからです。

取るポジションによっては偶然勝つことも少なくありません。しかし、しっかりとした技術や知識を身に着けていないと長い目で見るとトータルで勝つことはできません。 

では、リアルトレードを始めるタイミングとはいつでしょうか。それは、ズバリプライスアクションを理解してからです。

プライスアクションを理解できるまではデモトレードで技術を磨くことをおすすめします。そうしなければ、大きな負けを生じることになるでしょう。

プライスアクションとは価格が動くタイミング

プライスアクションとは簡単にいえば「上がるために下がる」「下がるために上がる」反動の動きのことです。ローソク足ではその動きを捉える呼び名があります。酒田五法はその一つですし、以下のような名称が代表的なプライスアクションとして知られています。

  1. スラストアップ・スラストダウン
  2. リバーサルハイ・リバーサルロー
  3. アウトサイドバー・インサイドバー
  4. ピンバー
  5. ランウェイアップ・ランウェイダウン

1分足のプライスアクションとは

プライスアクションをローソク足でみると、最初に兆候がみられるのは1分足です。1分足だけをみていては、全体の流れがわかりにくいので、1分足に15分足を表示して流れとタイミングを把握します。

1分足のプライスアクション

青が15分足の陽線、赤が15分足の陰線です。白は1分足の陽線、黒は1分足の陰線です。赤のラインは20EMAです。上記のチャートをみてわかるように、1分足で反転している箇所は、15分足ではヒゲになっています。

また、あるプライスで反転していることがわかります。1分足のスキャルピングでは、プライスアクションが発生するレート付近からエントリーすることになります。

初心者に適したスキャルピングの時間帯とは

相場は流動的なので、特定の時間帯が初心者に適しているとは言えません。大きく負けないことを考えると、レンジ相場、いわゆる持ち合いになっている時がおすすめす。

ここで注意したいのはボラティリティです。ボラティリティが大きいと持ち合い相場といえども大きく動くことがあります。

相場が大きく動いたあとは、利益確定や新たなエントリーが行われてボラティリティが小さくなります。初心者の方は、こうした動きが止まった時にスキャルピングを行えば、エントリーもイグジットもしやすいといえます。

スキャルピングの時間帯

上のチャートではAやBの時間帯です。上のチャートは東京がオープンする9時頃から下落を初めてお昼頃で一旦止まっています。日本時間でお昼前後は方向性を確認するような動きになることが少なくありません。

こうした動きが緩慢な時間帯が初心にはおすすめです。

また、東京がクローズしてしばらくすると欧州勢が参入してきて活発に動きます。15時以降はそれまでと違った動きをすることがよくあるので、注意が必要です。

16時以降で大きく動いたら一旦レンジとしての動きがみられます。Bの時間帯ですね。レートが上下しているのでロング、ショートともに入りやすい動きとなります。

大きく動いているときは、確かに大きくとれるのですが、逆もまた然りです。大きく負けてはスキャルピングではなかなか取り返せません。

スキャルピングの損切りとは

初心者のうちは、成り行きで損切りしづらいものです。だからエントリーと同時に逆指値を入れるのが常道です。これは、急な値動きで負けを抑えるのにも有効です。

相場はときとして数十ピップス動く時があり、損切りである逆指値を入れておかないと取り返しのつかない大負けになる可能性もあるからです。

私の場合は、レートの幅を考えながら10-15ピップスに逆指値をおきます。しかし、逆指値で損切りすることはほとんどありません。ひっかかる前に損切りします。

スキャルピングでの損切りは、数ピップスが理想です。思惑と異なる方向に動いたら、逆指値をまたずに成り行きで損切りするのです。

この時、すぐに損切りをするのではなく、様子をみて損切りします。レートは上下に動くので、一旦、深めのマイナスになっても戻ることがあるからです。

深めといっても5-6ピップスです。そこから2-3ピップスのマイナスにまでなったときに損切りします。レートは区切りのいいところで伸びたり、反転したりします。

例えば、48というレートでショートを入れたとします。この場合50が意識されるレートになります。52-53くらいまでは様子を見ます。55を越えたら損切りしますが、ときとして52-53くらいまで行ったあと逆方向に動き出すことがあります。50とか、49ですね。

レートがうまく戻ってきてプラスになればいいのですが「どうももう一回、上がりそうだ」と感じる時があります。そんなときは2-3ピップスのマイナスで損切りするのです。

スキャルピングの損切り

上のチャートは1分足に15分足を表示しています。陽線と陰線が交互に動いていたのでロングしましたが、残念なことに陰線になってしまいました。法則性が崩れたので動き出す予兆です。

すぐに損切りしても良かったのですが、左をみると15分足の実体の安値あたりがサポートしています。一旦は、ここで跳ね返るかな? と想像して次の足の動きまで待つことにしました。

結果としては損切りですが、少しでも抑えることができました。

レートが思惑と異なる方向に動き出したら即損切りは理想です。しかし、少し待って損失が少なくなる場合があることを覚えておきましょう。

スキャルピングのロット数は資金で決める

2022年11月28日にこの原稿を書いています。現在のドル円のレートは138円20銭ほどです。1万通貨のドル円を買うということは、138万円の金額です。

私が最初、スキャルピングで買ったのはドル円1万通貨でした。レバレッジが効いていましたが、100万円ほどの金額を動かしているのと同じですからかなり緊張しました。資金は50万円でした。

スキャルピングは短時間だからロットを大きくした方がいいとの記事もあります。これには私は反対です。やはり、一度負けると取り返しがつきにくいほどのロットにしてはいけません。

大きなロットで負けると、次も大きなロットで取り返そうとします。ロットに関しては10連敗しても同じロットでエントリーできることを基準にしています。こころにゆとりがあるのとないとでは大きく異なることがあります。

それは、ルールを守れるか守れないかです。ルール設定に関しては、エントリーで守ることは理想ですが、それよりもロット数だけは絶対に守るようにしましょう。最低限に守るルールとしてロット数は肝に命じておかなければなりません。

まとめ

初心者がスキャルピングを身につけるには、プライスアクションを体感的に覚えること、損切りができるようになること、そして資金管理です。

少なくともこの3つができるようになるまでは、デモトレードで訓練することをおすすめします。

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