はじめに
本原稿ではFXトレードにおいて、5分足のボリンジャーバンドでスキャルピングをする方法を解説します。スキャルでなかなか成果が安定しない人。これからスキャルピングをやってみたい方におすすめの内容です。
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ボリンジャーバンドとEMAを使用する
インジケーターの設定は次の通りです。指数平滑移動平均(EMA)とボリンジャーバンドを使用します。
指数平滑移動平均(EMA): 75、200の2本
ボリンジャーバンド:24、偏差は2.0
FXでスキャルがしやすい平行チャートパターンとは
FXのスキャルピングは、チャートを見る感覚が養われるとローソク足の代わり目などでどこでもエントリーできるようになります。しかし、エントリーしやすいチャートパターンやエントリーしにくいチャートパターンがあります。
上記5分足チャートはボリンジャーバンドのミドルバンド、75EMA、200EMAがほぼ平行になっています(上下の赤線はレンジの上限、下限)。こうしたチャートはボリンジャーバンドの上限、下限のタッチ、または上限、下限から内に入ったところで即座にエントリーするのがスキャルピングの手法です。ただし注意する点は、75EMAと200EMAが平行であってもボリンジャーバンドが上下に波打っている場合があります。そのようなチャートの場合は別の戦略をとった方が賢明です。参考は「5分足スキャルピングでおすすめのインジケーターの使い方」をご覧ください。
さて、実際のチャートをみてみましょう。かなりヒゲがでています。足の長さに関わらずヒゲは方向転換のサインとして機能することが少なくありません。そういう前提を意識することが重要です。移動平均線が平行になるとは、上下のどちらにもブレイクする可能性があるということです。
つまりこの手法は、ブレイク前の調整の場面を狙う手法といえます。
実際のエントリー候補は、上記のようにチャートの動きがボリンジャーバンドの内側に入った瞬間を狙います。ただしこういうチャートは徐々に幅が狭くなってゆきます。そしてどこかで上下に大きく降り始めてブレイクが発生します。そこまでストーリーを想定しなければ、ブレイクで騙されます。それを阻止するには上位足をチェックすることが重要です。
ブレイク方向が見ているパターンでのスキャルピング
ブレイク方向に向けてスキャルピングがしやすいパターンがあります。それがロング、ショートにかかわらず、ボリンジャーバンドのミドルバンドから上限、または下限の中で足が上下するパターンです。
上記のチャートの赤い四角の中を見てください。ボリンジャーバンドのミドルバンドの下でほぼ上下しています。こういうパターンは下方向にブレイクすることがよく見られます。もちろん確実ではありません。上位足では違ったパターンで見えるかもしれません。しかし、ブレイクしやすい時間帯、つまりアジア時間のオープン時間、またはアジア時間から欧州時間に変わる時間帯、ニューヨーク時間に入る前にこうしたパターンが出現する場合は、そのままブレイクすることが少なくありません。
上のチャートはロングの場合です。ボリンジャーバンドのミドルバンドの上限こういうチャートの動きがあった場合は、ミドルバンドにタッチするか、あるいは上のチャートのようにラインを引いて下限に来たときにロングをするなどミドルバンドの傾きの方向にスキャルピングを行います。ブレイク方向へデイトレードのポジションを取るのもいいのですが、上位足でダマシになることもあるのでその点は注意が必要です。
ブレイク後のパターンでスキャルをする方法
レンジブレイクするとV字パターンで反転しない限り再度、ブレイク方向に行くので、比較的勝ちやすいトレードができます。
上のチャートは下方向へブレイクしたパターンです。赤の四角はレンジを表しています。今回のエントリー方法でスキャルピングできるのは青丸のパターンです。ブレイク後は戻り高値を確認後、レンジを設定してショートのスキャルピングを行います。5分足ではチャートのようにボリンジャーバンドの上限まで到達してレンジになることがあります。
1時間足(上位足)で確かめる方法
5分足の動きでわかりにくいことがあります。その場合は、1時間足などの上位足で確認します。
上のチャートは5分足に1時間足を表示したチャートです。チャートを見ると下方向に圧力がかかっていることがわかります。特にブレイク前に陽線ながらカラカサの形になっている時間足があります。スキャルをする場合は、前の時間足の実体より下の位置でかつミドルバンドの下限であれば、下方向へエントリーするスキャルで成功する可能性は高くなります(黒矢印が指す足)。
ミドルバンドの下限に入るタイミングを先取り
ボリンジャーバンドの下限に入るタイミングを理解してそこからスキャルピングをする方法があります。
ヒゲは万能サインではありません。しかし、ミドルバンドや上限、もしくは下限を突き抜けるように出た場合は逆に動くことが多々あります。上のチャートで左側の黒点線内に小さなオレンジの四角を記しています。そこに陰線で上ヒゲが出ているローソク足が2本あります。その後、ボリンジャーバンドのミドルバンドの下限で推移しています。
チャートの傾きを確認することが重要
チャートの傾きはとても重要です。5分足でミドルバンドの下限の動きをするとは、実は5分足レベルでトレンドが発生していることを意味します。
上のチャートは5分足で拡大した部分です。先に説明したヒゲを経て5分足レベルでブレイクしたことがわかります。ミドルバンドが下に傾いているからです。上位足(1時間足)では、ブレイク前ですが、5分足でブレイクしているため少なくとも赤の四角枠内(上位足のレンジ内)までは下狙いを基本にします。
おわりに
5分足のスキャルピングは、このサイトでもいくつか紹介していますが、ミドルバンドの傾きでスキャルピングをする方法ははじめて説明しました。実は、デイトレードの逆張りでこのパターンでやられたことが過去に何度もありバンドの傾きが顕著な時は頭を冷やしてエントリーするようになり、負けが随分なくなりました。デイトレードの方法ですが、スキャルには十分に生かせると考えたので掲載することにしました。
スキャルピングのコツがわかる記事
★スキャルピング手法 10秒足と30分足で細かく刻む(1)
★FXスキャルピングの1分足手法5選
★5分足のスキャルピング手法を解説します
★【プロのスキャル手法】スキャルピングの秘訣は複数のポジション