はじめに
本原稿は、ボックス相場のチャートパターンを解説します。本トレード手法としては、ボックス相場のブレイクをきっかけに、スキャルピングやデイトレードで10ピプス、またはそれ以上を狙う方におすすめする手法となっています。正確なレートをつかむためにJFXのMT4を使用します。
MT4が使用できるFX会社は限られているため、観測用として海外口座のデモなどを使用する方がいます。私も、以前はそうしていましたが、やはりFX会社のレートとピッタリ合っていることが理想的。
数ピプスの違いでも数多くトレードする場合は、経年的に得られたであろう利益を損するからです。その点、JFXのMT4はレートが合っているので、とても使い勝手がいいのです。
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5分足でボックス相場のブレイクを狙うMT4の基本的な設定
使用するチャートはJFXのMT4です。MT4を使うのは同じチャート上で別の足を表示できるcustom candle any time frameを使用するためです。また、MT4のインジケーターでは、MAやEMAなどの拡張線を表示させることができます。例えば今回使用している25EMAでは中心線から10ピプス離れたポイントにエンベロープのような線を「レベル表示」で設定しています。
使用しているインジケーターの設定
使用するインジケーターは次の通り
- custom candle any time frame(1時間足で設定)
- EMA200
- EMA25(ただしレベル表示で100と-100のみを表示)
セットアップとトリガーの考え方
このトレードでは、セットアップとトリガーの二つの視点でトレードを行います。セットアップは200EMAがほぼ水平の動きになること、そしてトリガーはボックスのレンジブレイク、またはビルドアップです。
この手法ではセットアップの200EMAは単純でわかりやすいのですが、トリガーにはいくつかのパターンがあり単純とはいかないところがミソ。ボックスブレイクでエントリーするのが鉄板には違いなのでのですが、ダマシパターン(ビルドアップ)を逆に資料します。
ボックスブレイクを順張りのショートを狙う
200EMAが水平になったことを確認してボックスを記してショートを狙うパターンです。
戻り高値からのショート
上のチャートは上位足が下降トレンドになっているケースです。200EMAがほぼ平行の動きになった時に高値、安値を起点としてボックスを描きます。このケースでは確実にボックスのブレイクを確認後戻り高値からショートをいれます。安全性が高いトレードです。戻り高値の位置はボックスの底辺あたりにレートが来た時をトリガーとします。ボックの上値まで届いていないことから十分なリフトアップがないと判断して戻り高値とします。
ボックス上限にリフトアップしているパターン
このパターンはボックス内でWトップのフォーメーションになっているケースです。ダウントレンドで200EMAに近づいていることから判断します。この場合はボックス上限からショートを狙います。ダウントレンドながら大きな戻りである背景があります。同じ値幅のボックスを下にコピーして手仕舞いの位置の目算をつけます。場合によっては倍以上の下げが考えられるパターンです。
ボックスブレイクから順張りのロングを狙うチャートパターン
ボックスブレイクは上下の両方を考えてエントリーしますが、基本は上位足の方向に従います。しかし、上位足がレンジの場合はどちらにも動く可能性があることを意識しておきましょう。
ブレイク失敗に見えて200EMAがサポートするチャートパターン
ボックスブレイクが失敗したように見えても下がらずに上がるパターンがあります。赤丸のところでヒゲが200EMAに支えられて一本立ちしていることがわかります。1時間足で陽線が出たことも大きな要因です。1時間足レベルでもボックスを上にブレイクしているので、赤丸でエントリーせずに1時間足確定を待ってから入ってもいいパターンです。
エントリーせずに見送ることもありのチャートパターン
200EMAが水平になっているパターンです。1時間足レベルで時間足がクラスターのような状態が続いていることが見て取れます。ボラティリティが徐々になくなり、それが続くと大きく動く可能性があります。このパターンではエンベロープへのタッチを意識します。ボックス内の右端を見ると青矢印の範囲でダブルボトムを形成していることがわかります。
ダブルボトムが確定した時点でロング投入もありですが、10時間以上停滞しているので、あえてエントリーせずに方向性が決まってからエントリーするのが無難なパターンです。
逆張りでエントリーするチャートパターン
5分足レベルでは4時間足や1時間足の方向とは違う逆張りのパターンでエントリーすることがあります。上位足で押し目や戻り目になっている動きに連動するパターンといえます。
戻り高値からのショートのチャートパターン
ボックスブレイクした後にボックス内で一旦戻り、ヒゲになって下落するパターンです。5分足レベルでのブレイクを確認。これでセットアップが完了です。青丸のところで急激にボックス内に戻っていますが、ヒゲとなり下落しています。
実は、ボックスブレイク前後は大きく上下に振ることがあります。ブレイク直後は方向性が定まらず、エントリーしないトレーダーがいます。それくらい注意が必要な場面でもあるのです。
1時間足でみると、十時線が2つ続いています。次の陰線とあわせてみると、5分足レベルでは上下に大きく動いていることがわかります。
あえて、上下に振る部分を確認してから1時間足の陰線確定を待ってからトレードするパターンといえます。
上位足を確認して逆張りをするパターン
200EMAがまだ水平になっていないパターンです。このパターンではセットアップがなされていません。通常は見送るパターンです。しかし、上位足でヒゲが出て反転する兆しが見えます。それが青丸の部分です。5分足レベルでボックスをブレイク。しかし、上位足の1時間足ではヒゲを形成しています。
こうした場合は、スキャルピングレベルでロングを仕掛けます。ただしロットは抑えてお試しレベルとします。上位足である1時間足が伸びきったところで利確します。
難しいトレードになるので、初心者のうちは見送るべきところでもあります。
ボックスの幅が広い場合の逆張り
ボックスの値幅が広く200EMAが水平になっているときのトレードです。200EMAが水平で、その上に上位足がある場合は緩やかな上昇傾向にあるといえます。
緩やかに上昇しているときは、大きく上にあがるか、ビルドアップ後に下落する場合があります。これは下落するパターンです。赤丸のところでボックス上限あたりが抵抗線となって抜けきれていません。1時間足でみると陰線のヒゲ、から傘というローソク足になっています。
から傘になってからショートをエントリーするのが通常のパターンですが、ボックスの上限を抵抗線としてスキャルピングでショートをした後、1時間足のヒゲを確認してショートを狙います。
複数のボックにまたがるチャートパターン
これは値幅が小さくて複数のボックスが重なるパターンです。ボックスをブレイクせずに200EAMの上下どちらかで近接して上下するパターンのときは、左端のボックスをコピーして値幅を確認します。青丸のところが5分足レベルでWボトムになり、右側のボトムがヒゲを出しています。
このパターンは上昇に転じることがあります。上位足の1時間足をみると下ヒゲがでています。上位足を表示することでヒゲが作成されていることがわかります。この場合は、5分足がWボトムで右がヒゲになっていることをトリガーとします。
ただ、より精度の高いトレードにするなら1時間足の確定を待った方が無難です。
ダマシのブレイクで逆張りするチャートパターン
これは、ボックスを上昇ブレイクした後に反転するパターンです。いわゆるダマシといわれるケースです。ブレイクしたからといってその方向にいかないことがしばしばあります。
特に時間足の変わり目は反転することがあります。このチャートもブレイクした後に1時間しが変りました。変わった直後に下落しています。1時間足の確定を待つと、その前の陽線を包むような形で1時間足の陽線が確定しています。
これは下落の可能性を示唆する動きです。戻り高値を待ってショートエントリーします。
おわりに
ボックス相場とはレンジや方向性なしといわれる状態のことです。その多くは後半で大きな上下運動をします。ベーシックな考え方としては、ボックスブレイクを待ちます。しかし200EMAの傾きなどで早めに仕込むのも方法としては考えられます。