はじめに
本コラムはトレンドラインとチャネルラインを使い大きく値幅を取るトレードスタイルについて解説しています。FXや株、暗号資産など、チャートを用いたトレードで大勝するには、一回のトレードで大きくとること。でも、それができれば苦労はしません。しかし、チャートは不規則な動きの中にもあるリズムで上下に動きます。その見方をチャートを交えて紹介します。
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3つのポイントで値幅のラインを引く
トレンドラインは、安値、高音の更新があって初めて引くものです。しかし、値幅を観測しながら引くラインは、安値、高音、安値切り上げの3点でラインを引きます。これはトレンドラインのように見えますが、トレンドラインとは性質が異なるので注意しましょう。
上のチャートは前日、当時の2つの流れを表しているチャートです。白の①〜③で前日の値幅をもとにしたラインを引きます。①と②、②と③は、同じ値幅です。しかし、③が①より切り上がっているため上昇傾向にあると判断します。通常のトレードであれば、①と③を結ぶライン上がエントリーとなりますが、この日は、そのラインを下ブレイクして、上昇にはなりませんでした。
黄色の①から②へ下降したのです。白①と黄色②でWボトムかもしれないと判断してロングする方法が考えられます。しかし結果としてトレンドラインの裏タッチとなった黄色③で跳ね返されてしまいました。
結果として、黄色①と②の下落値幅をもとに黄色③を使った下落の値幅ラインを引きました。ショートを考えた時に、タイミングとなる候補は黄色①と③を結んだ延長上のラインです。
この日はあまり下がることなく黄色④の位置でタッチしました。このポイントが当日のエントリー箇所となります。イグジットは黄色⑤の位置です。
チャネル観測で3倍の値幅を取る方法とは
チャネルの平行移動は、角度に変化が生じるまで続けます。具体的には平行移動させたチャネルを突破しなくなったときです。下落なら下のチャネルに届かなくなる場合であり、上昇なら上のチャネルに届かなくなる時です。
上のチャートは2日目で上昇のチャネルに届かなくなり、下降をはじめました。そして、2日目に下チャネルを突破したので、そのまま一段下に平行に移動させています。3日目にはさらに下チャネルに到達してから大きく上昇します。2日目の最初に書いたチャネルの天井に到達しましたが、その後チャネルを下に突破して、最終的には3倍の下落値幅を形成しました。
ちなみにこのチャートは持ち合い調整ながら小さな下落を起こしているチャートです。このあと上昇することになります。
トレンド開始時のサインを見逃さない方法とは
先ほどのチャートをエントリーという観点からみてみましょう。トレンド転換時は予測がつかず、上下に未知の動きをすることがすくなくありません。しかし、上のチャートのようにチャネルで跳ね返る場合は、3点目で大きく動き出す場合があります。
このチャートはまさにそれがぴったりと当てはまったケースです。
トレンドラインに惑わされない値幅ラインの考え方とは
トレンドラインが崩れると横ばいの動きになることがあります。上昇チャネルの値幅が出なくなると次に想定するのはレンジ、もしくは下降です。
上のチャートは4日目まで小動きな調整をしながら上昇していました。しかし、5日目には大きな調整が入ります。その傾向は6日まで続きます。
値幅を意識したトレード手法とは
このチャートでは5日、6日とレンジになり、7日目にボックス外へ上昇したかと思うとまた下に押し込まれています。ボックス内の動きではありますが、移動平均線が上向きで中期が長期を下回っていないので、目線として上であり、ロングから入る局面です。
持ち合いが5日目-7日目まで続いているので、次にボックスを完全に抜けきれば、抜いた方向に大きく動くことが想定されます。
トレンドラインから水平線に移行する考え方とは
トレンドライがうまく書けないときは、ムリして書かずに並行線で代用することもひとつの方法です。
上のチャートはムリすれば、トレンドラインやチャネルを書くことはできます。しかし、ここはあえて、水平線による値幅の獲得を目指したトレードをします。
相場の急騰や急落時には、トレンドラインより水平線の方が有効です。なぜなら、水平線は、トレンドラインやチャネルより強いサポートやレジスタンスになることがよくあるからです。
上のチャートも、水平線を下に突破した後、同じ値幅で下落しています。
水平線ブレイクしたからといって必ずしもブレイクしたラインがレジサポになるとは限りません。それは別の時間足ではレジサポになっていない場合や、ヒゲになっている場合があるからです。しかし、値幅の動きとしては、125%から250%程度の動きになることは少なくないのです。
トレンド発生時のラインの引き方とは
上のチャートのようにトレンド発生時のチャートは最初に引いたトレンドラインをあっさり上抜けすることがよくあります。
トレンドラインは一度引いたら終わりではなくて、上下波の角度に合わせて修正した方が、波がとらえやすくなります。
上のチャートの縦線は日付が変わることを示しており、このチャートは4日連続上昇していることを示しています。チャネルを超えたり、角度が急になった際のトレンドラインとチャネルラインの引き方を次の画像で説明します。
値幅を意識したラインを重ねるトレード手法
2日目にチャネル上部をブレイクしたため、チャネルを同じ値幅で平行移動させます。この時の注意点は、決して見た目の高値にチャネルに合わせないことです。同じ値幅で平行移動させるのです。
3日目はちょうど同じ高さで反転して、下落しています。しかし、トレンドラインまで到達せずに5の位置で反転上昇しています。届かずに反転した場合は再度、上のチャネルを突破しやすくなります。
実際に上のチャートでは4日目に上のチャネルラインを突破しました。しかし、上昇はここで一旦とまります。四日目に平行移動した値幅は、上のチャネルラインに到達することなく、持ち合いを続けてます。
5日目にダブルトップを形成してこの日は途中まで下落トレンドになりました。しかし、前日に引いたトレンドラインがサポートになり反転上昇することとなりました。
おわりに
チャネルと値幅について解説しました。トレンドラインをきれいに引くことばかりに気を取られず、チャネルを平行移動することで値幅をとらえながらトレードするのもひとつの方法です。