FX投資の基礎知識|初心者向けのFX全入門

FXトレードでは相場状況に注視すべき

FXトレードの世界では世界的な事件によって影響を受ける。過去にはアメリカのサブプライムローン問題やGMの経営破綻、さらにはギリシャショックや各国国債の格下げなど。
もっとも、これらの影響はFXトレードの世界ではファンダメンタルズ(国や企業の経済状況などを表す指標)と呼んでいる。ファンダメンタルズが原因で動く為替相場はその内容によって対応が異なる。
天災のようなファンダメンタル要因は分析が困難であるが、政策金利の変化など将来予測しやすい要因もあるからだ。ファンダメンタル要因で、自分が思っているような相場の動きにはならないことがある一方、長期的には思惑通りということもある。

ファンダメンタルズ相場は長期化することがある

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サブプライム問題やギリシャショックなどが起きた時、為替相場の動きは活発になった。しかし、こうした相場でも事前に予測することは可能で、感覚的にトレードを続けている個人トレーダーは大きな損失を出したかもしれないが、しっかりと分析を行っていたトレーダーは大きな収益を出している。

特にアベノミクスが発動された時は、FXにしても株にしても濡れ手に粟の状態で、それが、10年以上、続いている(株は2021年時点でも継続)。

ファンダメンタルズ相場は、長期的には見通すことができるし、不確定な要素を分析していれば、最悪の対応も可能になる。かつては、一般のトレーダーには情報が伝わらないこともあったが、現在はプロのトレーダーと変わらない情報を得ることが可能になっているからだ。
為替相場が大きく動いたにも関わらず、その原因が掴めない、タイムラグが発生すると考えるうちは、まだまだ分析力が足りないといえるだろう。

情報収集方法や分析方法のどこかに欠陥があると考えた方がよい。個人トレーダーの場合は、為替相場が大きく動いたときに方向をよく確認してからエントリーするのがよい。
しかし、経済や社会動向を読み取れずに、ファンダメンタルズ相場が発生している場合はトレードリスクがとりずらい。
確かに、為替相場に大きな動きが出ればその波に乗りたいという気持ちは分かる。しかし、大きな動きの根本が分からないと、追加のニュースによっては為替レートが急反転する可能性があるのだ。
うまく為替相場の動きに乗れたとしても、その後の急反転によって利益が損失に変わってしまえば、非常にもったいない。

ファンダメンタルズはテクニカルに織り込まれる

ファンダメンタルズ相場は、国や企業の経済状況に変化があった場合に動くが、最終的にはテクニカル分析に織り込まれる。
だから、FXトレードで収益をあげるためには、テクニカル分析が必須といわれる。しかし、要因にもよるのだが、ファンダメンタルズ相場は、長期投資家にとっては利益の狩場となり、デイトレードなどの短期トレーダーにとっては損失機会が増えることも往往にしてある。ファンダメンタル相場では、強気のトレンドが頻繁に発生することが往往にしてあるからだ。地震や紛争などの突発的な要因もファンダメンタル相場というアナリストもいる。

しかし、政策金利の転換など政府施策のファンダメンタルの場合は、先を見越せるケースが少なくない。収益獲得が容易な相場を自分から捨てる必要はないのだ。上下はあるが、収益が数ヶ月から数年にかけて続くのはとても楽しい。前述しているがアベノミクスなどはその例だ。また、上下の変動が激しいと感じるなるならば、ロットを下げて損切り幅を広く取れば良い(ただし逆張りは推奨できない。逆張りだと思ったら即損切りすること)。通常時の取引で4〜5倍程度のロットでしているなら0.5〜1倍程度に縮小すればいいだけの話である。

日本のFX会社では25倍までとなっているが、これを少ないと感じているトレーダーは確かにいる。かつては100倍、300倍といった倍率が認められていたからだ。そうした状況下では確かに数ヶ月で億トレーダーになった話も聞くが、多くの人は結果として資金をなくしている。株でも信用取引でレバレッジがかけられるのは4倍までだ。レバレッジは通常時では多くて4倍、変動が読みづらい時はロットを極端に下げるのが常道であろう。証拠金の維持率でいえばデイトレードなら500%〜、長期なら1500%程度は見込みたい。それでもトレードに挑むならば、まずはデモトレードで証拠金が300%を下回らない期間が最低でも2年連続続くまでは入金は避けた方がいいだろう。

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